エンジニアによる企業格付けNO.2 日産自動車
こんにちは、今回もエンジニアの目線から見た会社の知名度・事業内容・働きがい・将来性などから、各企業の格付けを行っていきます。各項目5点満点とします。
第2回目は、日産自動車です。
①知名度・・・★★★★★ 5点
知名度についてはトヨタ自動車と同じく世界中で多くの人々が一度は聞いたことのある名前でしょう。
また、最近では前社長のカルロスゴーン氏の会社私物化ニュースで、世界を賑わしたことも記憶に新しいかと思います。
以前はトヨタ・日産の2強時代と言われていたこともあり、トヨタのカローラと日産のサニー、トヨタクラウンと日産セドリックなど同じクラスの車種で激しいシェアの取り合いをしていました。
まあ、負けることが多かったのですが。。
直近の国内シェアは10%前後と、以前の輝かしい時代の面影は見るべくもありません。
従業員は単独で2.3万人、連結では13.8万人を誇り、東証1部上場はもちろんしていてトヨタと同じく日本を代表する企業です。
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②事業内容・・・★★★★☆ 3.5点
トヨタと同じく、各種自動車の設計・製造・販売(エンドユーザーへの販売は各県の販売会社)を行っています。
以前は日産ディーゼルというトラックの子会社もありましたが、ゴーン氏の手によりたしか外資系に渡りました。
また、近年ではシェアを大幅に落としていて、かつては2番手だったのがホンダやスズキ、ダイハツまでにも販売台数で抜かれ第5位となっています。
これは驚くべき落ちようです。
当然販売も低迷しており、ゴーン氏が社長に就任して以来、デザインもヨーロッパ車くずれのような中途半端なものになり、日産の独自性というものが失われてしまったといってもよいでしょう。
人員削減や、拠点再編などにより徹底的なスリム化を行うことにより、販売台数の落ち込みを何とかカバーしています。
トヨタがハイブリッドに力を入れているのに対して、日産はe-powerと呼ばれる、(発電専用のエンジンを搭載した)電気自動車の販売で高評価を得ています。
トヨタのハイブリッドにガチで張り合える唯一のライバルと言えるでしょう。
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③働きがい・・・★★★★☆ 4点
日産自動車は古くから、「技術のニッサン」と呼ばれておりこれは、トヨタと比較して技術だけは優れている、ということを暗に意味しています。
一人のエンジニアで比較的幅の広い業務範囲をカバーしており、トヨタと比較してクルマ作りの楽しさを体感することがより多くできるでしょう。
また、過去にはスカイラインGT-Rやシーマ、フィガロなど、世界にその名を残す名車を何台も産み出しており、エンジニアが自由な発想で作ったクルマが好評を得ており、クルマ好きの就職するメーカーとして広く認知されていました。
トヨタは、優秀なクルマを数多く作ってきましたが、歴史に残るようなのは少ないのです。
日産は古くからトヨタとの違いとしてスポーツ寄りに振った車種を多く出しており、同じ自動車メーカーでもこうも違うのかと、よく感心させられたものです。
エンジンなどの信頼性をみても他社よりも群を抜いて優れており技術力の高さをうかがい知ることが出来ます。
この会社はとにかくメカへのこだわりがハンパない会社なので、機械ものが好きな人には存分に活躍の場が待っているでしょう。
ただ、今はシェアを大幅に落としてしまっているのでポジティブにというよりは信頼回復という意味の仕事が多いかもしれません。
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④将来性・・・★★☆☆☆ 2点
上記でも述べたように現在はシェアが大幅に落ち、またすぐに販売台数を回復できるような看板車種もないため、以前のように輝かしいニッサンを取り戻すには、エンジニアのただならぬ努力が必要とされるでしょう。
また、ルノーや三菱と連携をしていますが、ゴーン氏の件もあり、日産の発展にとってどれほどの意味があるのか甚だ疑問に感じます。
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⑤年収・・・★★★★☆ 4点
トヨタの850万円に対して、日産は815万円と同じ800万円台に乗せています。
単独で比較した場合の販売台数に大きく水をあけられているのに給与水準はさほど変わらないのは、優秀な人材を確保し続けるために必要なエッセンスなのかもしれません。
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⑥総合評価・・・★★★☆☆ 3点
総合評価はトヨタより1ポイント低い3点です。
将来性でおよばないものの、社風の違いからエンジニアとしてより多くのやりがいを感じることが出来るのではないかと思います。
また生産拠点や研究開発部門が神奈川県に集中しており、トヨタのようにド田舎ではないので、アフター5や休日も充実した生活を送ることが出来るでしょう。
ゴーン氏の去った現在では、古き・良き・強きニッサンの復活が望まれます。
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