エンジニアによる企業格付け スズキ(SUZUKI)
引き続きエンジニアの目線から見た会社の知名度・事業内容・働きがい・将来性などから、各企業の格付けを行っていきます。各項目5点満点とします。
第5回目はスズキ株式会社です。
①知名度・・・★★★★☆ 4点
スズキ株式会社は世界第7位のオートバイメーカーです。一部軽自動車や小型船舶なども手掛けています。
自動車部門においては、国内ではシェア14%で第3位となっており、2位のホンダ(14.5%)にせまる勢いでランキングされています。
主に軽自動車が絶好調で、ワゴンRやスズキアルトなどといった車名は誰もが一度は聞いたことがあるでしょう。
街中そこらじゅうで走っています。
オートバイについては原付から最高速320kmも出せる1300ccの大型バイクまで幅広くラインナップしています。
船舶も合わせまさに総合的な乗り物メーカーと言えますが、原付や軽自動車などローエンドのカテゴリーに力を入れていることから、庶民的なイメージが強いです。
自動車業界では珍しく、鈴木氏によるオーナー経営となっています。
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②事業内容・・・★★★★☆ 5点
各種オートバイ・自動車の設計・製造・販売(エンドユーザーへの販売は各県の販売会社)を行っています。
自動車部門に関しては、軽自動車を主力構成としていて一部海外向けに排気量の大きい普通乗用車もラインナップしています。
ワゴンRやジムニーといったヒット商品があり、これらは他社が類似車を出すほど世界中で売れています。
また日産自動車とOEM契約を結び、日産へも軽自動車を供給しています。
風通しの良い、自由な社風の会社として知られています。
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③働きがい・・・★★★★★ 5点
自由な社風、一人ひとりに任される業務の広さから、働きがいはとても高いと言えるでしょう。
世界的なヒット車種を連発してきて、トヨタ・ニッサンといった強豪と張り合ってきた実績はただモノではありません。
スズキが世の中にワゴンRを出すまでは、軽自動車は主婦や老人の乗り物というイメージが強かったのですが、それを覆し老若男女多くの層に支持されるようになりました。
軽自動車をここまで発展させてきたスズキのエンジニアたちには、私も産業の発展に寄与するエンジニアとして敬意を表します。
バイクやクルマが3度の飯より好きという方には、ベストな会社です。
一方、勉強ができるだけとか特に乗り物に興味のない方には、活躍は難しいでしょう。
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④将来性・・・★★★★★ 5点
「軽ナンバーワンのスズキです」とのCMのセールスの通り、長年にわたり業界をけん引し続けてきました。
コンパクトカーや、海外で大人気の小型バイクはもともとの燃費が良好なことから、省エネ化が進む自動車業界においては、今後もそのシェアを広げていくことでしょう。
また、自動車はかつてはトヨタカローラのように大量生産により人々の手足として貢献してきましたが、それに加えて趣味性や多様性を求められるようになってきています。
スズキの車種構成はまさにそのようなニーズを満たすようなラインナップになっています。
トヨタはハイブリッド技術により、燃費の良いクルマをアピールしていますが、
同じ技術を軽自動車に適用すれば、もっと燃費の良いクルマが何の苦労もせずに作れます。
すなわち、小さくて軽くて安いクルマは素性が非常に良いということです。
スズキはこの3要素を兼ね備えたクルマ作りのノウハウをどこよりも知っています。
またトヨタと資本提携していることもあり、スズキは今後トヨタと世界的な地位を築いていくことでしょう。
⑤年収・・・★★★★☆ 4点
スズキの平均年収は約680万円となっており、トヨタや日産の800万円台に比べると低いですが、もともと利幅の薄い軽自動車やバイクをメインにやっていることから、現時点でも妥当な水準と言えるでしょう。
むしろ、今後の成長によっては大きく伸びていく可能性すらあります。
⑥総合評価・・・★★★★★ 4.5点
スズキは、日本のいや、世界の自動車業界の中でトヨタと同様になくてはならない存在です。
先進国では自動車販売はすでにアッパーが見え、勢いのあるのはインドなどのこれから発展する国々です。
そのような国で、人々のニーズを満たせるコンパクトカーを作り続け、絶大な信頼を得ているスズキは、給料以外はほんとに素晴らしい会社です。
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