エンジニアの企業格付けNo.9 デンソー(DENSO)
格付け第9回目です。
株式会社デンソー
①知名度・・・★★★☆☆ 3点
デンソーはトヨタの持分法適用会社(子会社みたいなやつです)で、トヨタ車のエアコンやカーナビといった電装部品を開発・製造するメーカーです。
一部の部品では他のメーカーへも部品供給してます。
基本的にはトヨタをはじめとした自動車メーカーが取引先になるため、事業形態はBtoBとなり、残念ながら一般にはあまりなじみのない社名です。
しかし時価総額は3.3兆円を超えており、従業員数も連結で17万人と非常に巨大な企業です。
なお、トヨタの本拠地である愛知県三河地方においては、誰もが知っている有名企業です。
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②事業内容・働きがい・・・★★★☆☆ 2.5点
基本的には「電装」専門の会社であるためメカニカルエンジニアにとっては少し畑の違うと感じるところもあります。
主要な製品は、エアコンユニットやエンジン周辺の電子部品、センサ類です。
クルマ本体に比べると非常に細かい部品が多いです。
サプライヤーのため、基本的には完成車メーカーからの要求仕様に基づき、部品の設計製造を行います。
このため、常にお客さん=トヨタの決定を聞き続けなければならないため、エンジニアの醍醐味である「独自の発想」とか「考える楽しさ」みたいなものは大きくスポイルされてしまっています。
したがってクルマ好きというよりは、基礎的な勉強が良くでき、大きな組織の中でそつなくこなせるタイプのほうが向いている社風と言えます。トヨタの一部門と考えればわかりやすいでしょう。
無趣味な方でも、まじめで仕事好きなら何とかなってしまう会社です。クルマに対するセンスはあまり必要ありません。
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③将来性・・・★★★★★ 5点
将来性についてはやはりトヨタの一部門ということもあり、トヨタの業績にほぼすべて依存しています。
そのため、自社がどんなに素晴らしい電子部品を開発しても、最終的にトヨタ車が売れなければ、自社の売り上げは上がらない構造になっています。
トヨタは、現在ハイブリッド車(電装部品のかたまり)を主力とした低燃費なクルマに非常に力を入れているため、デンソーとのベクトルもドンピシャであっています。
このため、将来はとても有望でしょう。
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④年収・・・★★★★★ 5点
デンソーの年収は816万円と、大台に乗せてきています。
ちなみにトヨタ本体は約850万円なのでほとんど変わりません。
トヨタ生産方式による徹底した原価低減と、販売台数の多さが多額の利益をもたらしています。まさにWin-Winの良い関係を構築している代表と言えます。
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⑤総合評価・・・★★★★☆ 4点
やはり安心安全のトヨタグループです。
クルマには詳しくないが、まじめなモノづくりに携わりたい、という方にはもってこいの会社です。
逆にクルマ好きでたまらないという方には、あくまで部品メーカーのため、クルマ作りの全体に携わることはできないため、物足りないと感じるかもしれません。
もう少し知名度が高ければというか、人が羨望の眼差しで見てくれるような有名会社であればいいのですが惜しいです、BtoBの宿命ともいえます。
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