生産技術の仕事(加工編)

こんにちは、今回は生産技術の仕事内容について解説したいと思います。
皆さんは技術職の花形といえば設計や開発をイメージしますか?生産技術は
華やかさでは一歩譲りますが、製造業においてはなくてなならない存在です。

ではどういうことをやるかというと、工場でモノを生産するのに必要な
ありとあらゆることを業務範囲として受け持ちます。

今回は自動車のエンジン部品を例にとってみます。
先ず、新型エンジンの図面が設計から出図されます。基本的には部品の数と
同じだけ図面が存在します。それらを受け取り、詳しく内容を確認します。

部品形状はもとより、材料はどのようなものを指定されているか
寸法公差・幾何公差といった精度はどれくらいを要求されているか
また、焼き入れ等の熱処理はあるか、などです。

それらを一通り確認した後で、今度はどうやったら図面通りのものが
工場で作れるのかを考えます。
エンジン部品は材料がアルミや炭素鋼などの金属でできているものが多く、
はじめのステップとしては材料の大きさを決め、材料業者から手配します。
工場にはマシニングセンタと呼ばれる、金属を平らに削ったり穴を開けたり
ネジを立てたりする機械が数多くあります。
また、研削盤と呼ばれる、部品を研磨して数ミクロン以内の高精度に仕上げ
をする仕上専用の機械もあります。

生産技術者は、これらの様々な機械をどの順番で並べていけば一番効率よく
部品が加工できるか様々な方面から検証します。

部品1個製作するのに機械を何台並べるか、かかる時間、コスト、
人工(作業者の数)、どれだけ自動でできるか、安全性などです。
また要求されている精度も、どれだけ安定して量産できるか、
機械の仕様検討もしますし、
不良率をどれくらいに抑えられるかといったシミュレーションもします。

また工場の作業者は正社員もいますが派遣さんや期間工さんも多いので、
初めての人でも作業しやすいようにマニュアルの作成や、
機械に部品をセットするときにそのままでは固定できないので
治具と呼ばれる、補助的なパーツの設計をしたりします。

これら、一連の業務を「工程設定」と呼びます。
全ての部品において皆で手分けして同様のことを行います。
社内でやりきれないものは外注業者さんに依頼し、製作をしてもらう
ことになるのですが、この時の業者さんとのやり取りも行ったりします。

各部品をどのような手順で作っていくかは、担当の生産技術者が
自由に決められるのでやりがいのある仕事だと思います。
ものづくりが好きな方にとっては最適な職種ではないでしょうか。

一つ一つの部品が出来上がると、次は組立という工程に移ります。
組立にも、加工と同じように生産技術職があります。
これは次回に紹介します。

私の経験上、設計を希望する方は非常に多いのですが生産技術は
どちらかというと少数派です。なかなか、希望する業種から
いい通知がもらえないという人は、希望職種を生産技術に
変えて志望してみるのも、戦略の一つだと思います。
希望職種と、実際の配属先は異なることは結構ありますからね!

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